年末調整・税金

税務署の調査で配偶者特別控除の誤りが発覚!追加徴収はいくら?実例

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税務署 是正調査 配偶者特別控除誤り 2019 年末調整・税金

会社に税務署から「扶養控除等の見直しについて」という書類が届いた。自分の家族のことで調査と言われて驚いた、という方は少なくありません。

私は会社で税務署の是正調査の回答処理を担当しています。この記事では、配偶者特別控除の誤り(所得超過)を指摘された実例をもとに、次の内容を解説します。

  • 調査の流れと、従業員がやること
  • 追加徴収の金額と計算方法
  • 納税は誰がするのか
  • 同じ誤りを防ぐための対策

※数字や名前は仮名・実例ベースで、令和元年分の制度に基づいています。

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 税務署から届く「扶養控除等の見直しについて」とは

税務署から会社宛に、「扶養控除等の見直しについて」という書類が届くことがあります。

内容はおおむね次のとおりです。

  • 年末調整で誤りと思われる方がいる
  • 過去2年分もあわせて調査する
  • 回答書を返送し、不足税額を納付する

つまり、「過去の年末調整の申告に誤りがあったので、正しく計算して税金を納めなおしてください」という依頼です。

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実例:令和元年分の配偶者特別控除の誤り

今回の例を整理します(名前は仮名です)。

項目 内容
給与受給者 山田太郎
該当者 山田花子(配偶者)
誤り年 令和元年分(平成30年分・平成29年分も調査)
指摘事項 配偶者特別控除の誤り(所得超過)

調査の結果

  • 平成30年分・平成29年分:誤りなし
  • 令和元年分:誤りあり

令和元年分は再計算が必要だったため、従業員に配偶者の正確な所得金額がわかる資料の提出をお願いしました。数日後に資料が提出され、確認すると、年末調整のときに申告した金額より所得が上回っていたことがわかりました。

配偶者の所得 配偶者特別控除額
当初の申告 1,080,000円 160,000円
調査での金額 1,183,600円 60,000円

所得が増えたことで控除額が下がり、税務署の指摘どおり配偶者特別控除の誤りでした。

配偶者の所得の計算を間違えやすい方は、こちらもご覧ください。
配偶者の所得の計算方法

 追加徴収の金額は5,100円だった

配偶者特別控除を160,000円から60,000円に直して再計算した結果、追加徴収額は5,100円でした。

従業員に再計算の結果を説明し、追加徴収の了承を得たうえで、給与から天引き(一括徴収)しました。

高額になる場合は分割徴収も

複数年にわたって誤りがあったり、控除額の差が大きかったりすると、追加徴収額が高額になることがあります。その場合、当社では一括ではなく分割徴収にしています。

徴収方法は勤務先の会社の指示によって異なります。負担が大きいときは、徴収回数などを会社に相談してみてください。

追加徴収額の計算方法(無料ツールの使い方)

追加徴収額の計算には、カシオが運営する「keisan 生活や実務に役立つ計算サイト」の「源泉徴収票(給与所得)」を利用しました。

手順

  1. keisanのホームから「生活の計算」→「お金の計算」→「税金」へ進む
  2. 「源泉徴収票(給与所得)」を選ぶ
  3. 手元の源泉徴収票を見ながら、年度を選び、金額や扶養の人数などを入力する
  4. 次の2パターンを計算する
    • ①当初の申告:会社から最初に受け取った源泉徴収票の内容
    • ②再計算後:誤りを訂正した内容
  5. 差額を求める

計算式

②再計算後の税額 − ①当初の税額 = 追加徴収額

 納税は自分でするの?

結論から言うと、従業員が自分で税務署に納税する必要はありません。

会社の対応は次のとおりです。

  1. 従業員に確認して、年末調整を再計算する
  2. 不足した税金を従業員から徴収する
  3. 回答書を税務署に提出する
  4. 徴収した不足税額を会社が税務署に納付する

調査ではご家族に資料の提出などでご協力をお願いしますが、手続きの多くは会社が行いますのでご安心ください。

なぜ会社に調査が届くのか

「なぜ自分の会社に調査が来たの?」と疑問に思う方も多いはずです。

税務署は、家族の勤務先の年末調整や確定申告などの情報を照合して、是正が必要だと判断したときに調査を行うものと思われます。

関連する書類は次のとおりです。

  • 源泉徴収票:会社から本人に配布される
  • 給与支払報告書:会社から市区町村に提出される

調査の書類は、税務署から会社宛てに届きます。

今後の対策

一度調査があると、今後も続くのではと不安になる方もいます。年末調整は年1回、会社に書類を提出して行うので、提出前に次の点を確認しましょう。

  • 配偶者の年収が変わったとき:就職した、退職した、パートの収入が増えた
  • 扶養家族の状況が変わったとき:子どもが就職して扶養から外れた

年末調整のあとで誤りに気づいたら

会社の年末調整がすでに完了していて、再計算ができない場合もあります。そのときは、ご自身で確定申告をして修正してください。確定申告はネットでも行えます。

扶養の人数は毎月の源泉税にも影響します

扶養の人数が変わると、毎月の給与から天引きされる源泉所得税の額も変わります。お子さんの就職などで扶養する人数が減ったときは、速やかに勤務先へ所定の書類を提出しましょう。

 よくある質問(FAQ)

Q. 配偶者特別控除の誤りが見つかると、追加でいくら払う?
A. 誤りの内容と年数によって異なります。今回の実例では、令和元年分の1年分で5,100円でした。

Q. 過去何年分まで調査されますか?
A. 今回の通知では、誤りのあった年に加えて過去2年分をあわせて調査するよう求められました。

Q. 追加徴収は分割にできますか?
A. 金額が大きい場合は分割徴収にすることもあります。会社の方針によるので、経理担当に相談してください。

Q. 会社が再計算できない場合は?
A. ご自身で確定申告をして修正します。


まとめ

  • 税務署から「扶養控除等の見直しについて」が届いたら、年末調整の再計算と不足税額の納付を求められている
  • 今回の実例では、配偶者の所得超過で控除額が下がり、追加徴収は5,100円だった
  • 納税は会社が行うので、従業員は資料提出と徴収への対応が中心
  • 配偶者の収入や扶養の状況が変わったら、年末調整の書類を提出する前に必ず見直す

税務の記事なので、個別の事案は勤務先または税務署にご確認ください。